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グループ経営管理システム
BizForecastシリーズの導入事例

KMバイオロジクス株式会社 様

Excelからの脱却で、関数の検証にかかっていた工数を半減。
管理会計システム化で予実管理の強化に成功!

社名 KMバイオロジクス株式会社
設立 2018年(平成30年)3月7日
資本金 100億円
業種 医薬品
事業内容 ヒト用ワクチン、血漿分画製剤の研究・開発・製造・供給、動物用ワクチンの製造、新生児マススクリーニング
ウェブサイトURL https://www.kmbiologics.com/

KMバイオロジクス株式会社様とは・・・

「当社は熊本県に本社を構え、
(1)ヒト用ワクチンの研究・開発・製造・供給、(2)血漿分画製剤の研究・開発・製造・供給(3)動物用ワクチンの製造、(4)新生児マススクリーニングの4つの事業を柱としています。
ヒト用ワクチンでは、新型コロナウイルスにも対応し、ワクチンの供給開始を目指しております」
(企画管理本部 経理部 財務課 山口 力様:以下、山口様)

【課題】月次決算・予算編成がExcelベースで、現場から集めたファイルの関数検証に工数がかかる 「経営数値の見える化」「管理会計の精度向上」が課題

Excelからの脱却で、関数の検証にかかっていた工数を半減。
管理会計のシステム化で、「経営の羅針盤」予算管理の強化に成功!

「当社では、月次決算、予実確認、予算編成などをExcelベースで行っていました。関数を設定した複数のシートから成る、まるで要塞のようなExcelファイルに基幹会計システム(以下、ERP)からの情報を読み込んで月次集計を行っていました。予算策定についても、別のExcelファイルで、同様に作成していました。

予算策定における本部別の集計は、本部長がExcel上で手作業により行っていました。ただ、本部側では関数のチェックまでは行われていなかったため、現場から収集したExcelファイルを経理側で確認し、関数が正しく数値を読み込んでいるかどうか、また、シートごとの整合性を検証した上で、全体集計を実施していました。

この検証に工数がかかり、予算策定では40~50時間ほど、月次決算の検証にも毎月おおよそ20時間程度かかっていました。予算策定では、本部長から提出される予算のバージョンが変わる度に、検証を行う必要がありました。実際に関数の検証作業では、誤った数式が見つかるケースが度々ありましたし、各本部長側でも『Excelでの集計作業は非効率』と認識されていました。

このように、集計の検証に時間を奪われていたので、どういう背景で数値が出てきたのかを読み取るところまで手が回りませんでした。
また、経営層や管理職への情報開示の面では、セグメント(事業)別・本部別・各部別での予算比や前年比といった比較ができていない状態でした。

さらに年度ごとにマスタが変わり、終了年度のファイルは使用しなくなります。そのため業務および年度ごとに大容量ファイルが出来上がるため、管理の煩雑さも課題となっていました。

言うまでもなく、予算をいかに緻密に組み上げるかが経営の羅針盤となります。
そこで、これらの課題を解消するための仕組みとして、共通のプラットフォームを作ろうと考え始めました。2020年4月のことです」
(企画管理本部 経理部 経理課長 吉田 雄一郎:以下、吉田様)

【選定】要件を満たせてExcelベースで抵抗感なく使えるBizForecastを選択 システム構築のスピードも他社より速かった

「インターフェースはExcelライクで、ユーザーに特別な教育をしなくても扱える点がBizForecastの強み」
吉田 雄一郎 氏企画管理本部 経理部 経理課長

「経理部を中心に、部長、財務課長、管理会計業務の担当者、売上計上業務の担当者でプロジェクトチームを組み、当時はまだ経理部財務課に異動したばかりの私がプロジェクトリーダーを務めました。
会計システムなどの一括見積を請求できるWebサイトから、10社くらい資料を取り寄せたうえで一次細部検討を行いました。その後要件定義に進めるフェーズで部内合意を経て4社に絞り、NDA(秘密保持契約)を締結した上で各社に提案してもらいました。

システムで想定されていた3つの業務について、求めていた条件は以下の通りです。

ERPとの連携については、自動連携は難易度が高いと考え、身動きの取りやすさも考え、ERPとは別のアドオンを使うという方向性を考えていました。
そこで、ERPで使ったデータを読み込む機能などを要件定義に盛り込みました。

BizForecast以外の3システムは、コストパフォーマンスや実装機能(予算編成、着地見込み業務において、当社要求事項に一部対応できない、希望機能全てを実装することが難しい等の機能要件)の面で問題があり、候補から外しました。
BizForecastは、Excelに見た目が近いため、ユーザーとなる本部長、工場長、そしてその配下の部長や課長などに対して、1からシステムの操作方法を覚えてもらう苦労がなく、Excelのように使ってもらえる点が良いなと思いました。

BizForecastは要件を充足しており、かつ、プライマル社のコンサルタントにプロジェクトを適切にリードしてもらえそうだと感じました。提案時の資料の中で、導入企業に著名なところがあったので、開発実績に対する安心感もありました。
スケジュール面でも、2020年8月にプロジェクトをスタートし、翌年の第2四半期には利用開始したかったので、実現スピードの速さも決め手の一つでした。

また、私が経理部門に着任してから日が浅く、財務課のメンバーも潤沢にいるわけではなかったため、システム構築に伴走してくれるベンダーを希望していました。
その点で、BizForecastは要件定義からシステムの作り込み、納品まで一貫して作業を請け負ってもらえるとのことで、システム化に向けた当社の作業負荷が低いという点も魅力でした」(吉田様)

【導入】ERPからそのまま流し込めるデータと、別に数値を作らなければならないデータの交通整理がポイントに

「BizForecastの導入を決めてから2021(令和3)年1月にキックオフし、6月30日にリリースして月次決算の管理からスタートしました。また7月からは着地見込みにも拡大し、10月に予算編成の利用を開始する段階的導入スケジュールを採用しました。

主なターゲットがPLで、ERPで作るPLをBizForecastで管理したいのですが、ERP上の帳票がすべてそのままBizForecastに乗るわけではありません。さまざまなデータを集合させてPLとして見えるようにしているためです。その中で、ERPのデータを流し込むだけで良い要素と、別に数値を作ってから入れないと反映されないものがあります。これらの交通整理を、プライマルとやり取りしながら作っていきました」(吉田様)

「私は、ERPのデータを出力するに当たり、マスタデータ連携の構築を担当しました。BizForecastでの連携データの対応方法が、今まで慣れていた方法とは違ったので、最初は違和感がありましたが、プライマルから定義書を提示していただいたので、慣れるまでに長い時間はかかりませんでした」
(企画管理本部 経理部 財務課 宮崎 美雪様:以下、宮崎様)

【効果】予算編成・月次決算ともに、従来の半分以下の工数へ削減。管理職へもリアルタイムで情報開示が可能に

「月次管理・予算策定、いずれの場面においても多くの関係者が同じものを見ながら議論できるようになりました」
山口 力 氏 企画管理本部 経理部 財務課

「BizForecastの導入後、各業務では次のようなデータを入力しています。

「月次管理においては、以前は担当者から各部署へ差異分析依頼の問い合わせメールを送っていましたが、BizForecast導入によるシステム化で、全社に対し1本のメールで依頼を済ませられるようになりました。依頼のあとは入力してもらうのを待って集計するだけで、関数の検証業務は一切なくなりました」
(企画管理本部 経理部 財務課 坂本 真衣様:以下、坂本様)

「予算集計にかかる時間は40~50時間から20時間程度へ、月次決算における費用の予実差異分析にかかる時間も25時間から10時間程度へと削減され、相当スピードアップできました」(山口様)

「検証作業が不要になった分、空いた時間で事業別の分析にも時間を割けるようになりました」(坂本様)

「私の場合は、より深堀りした分析など、注力すべき業務に時間を充てられるようになりました。たとえば、各部署とのコミュニケーションは、今までも行ってきましたが、気になった数値について、より細かく拾い上げて話を聞けるようになりましたね。分析の対象範囲が広くなったのを実感しています。

また、月次管理・予算策定いずれの場面においても、多くの関係者が同じものを見ながら議論できるようになったことも大きいです。全社的に予算管理の精度が向上し、事業運営の推進・強化につながったと考えます。これが、BizForecastを導入して一番、良かったと思う点です」(山口様)

「BizForecastの導入で、集計がしやすくなりましたし、現場の管理職者にもリアルタイムで展開できるようになりました」(坂本様)

「本部長など管理職からの反応も良く、『自動で集計されるので、集計の手間がなくなった』『早くなった』『楽になった』という声を聞きます。

間違った数値を入れない限りは、堅牢に数値が算出できる仕組みを実現でき、集計ミスや単純な誤記といった予算策定上のミスが防止できるようになった点も良かったです」
(山口様)

【展望】機能拡張など、より使いやすくなるような改修を行っていきたい

「導入後、運用が軌道に乗ってきたところで、吉田から段階的に運用業務を引き継いでいるのですが、現在の機能に対して改修をかけて、より使いやすくなるように対応していきたいと考えています。
直近の課題としては、所属しているグループ会社で予算や見込策定のスケジュールを見直しているので、それに併せて拡張していきたいですね。

また、BizForecastで保有するデータをBIツール等で加工し、経営層向けに経営数値を数値のみでなく、視覚的にも情報展開できるよう活用していきたいです」(山口様)

※本事例は2023年6月現在の内容です。
※本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載当時のものであり、変更されている可能性があります。
※掲載企業様への直接のご連絡はお控えください。