経営管理って何?目的や必要な知識、スキルなどを徹底解説|コラム|BizForecast|プライマル株式会社

コラム

経営管理って何?目的や必要な知識、スキルなどを徹底解説

経営管理
内部統制対応
管理会計

1.経営管理とは

はじめに、経営管理とはどういったものなのか基礎知識から確認していきましょう。

1.1 定義

経営管理とは、会社など組織が目標や予算などを達成するために計画を策定し、それを遂行するための活動をモニタリング・評価し、改善のために各種調整を行うプロセス・手法を指します。経営管理は組織単位、あるいは組織内の事業部単位で行われることが一般的です。よくある経営管理の内容として、生産管理、販売管理、購買管理や人事管理などが挙げられます。要は、組織全体が一丸となり、連携して効率よく目標達成に向かっていけるような施策の立案と実施およびモニタリング・改善といったいわゆるPDCAプロセスです。経営管理にはそれぞれの業務領域における専門的な知識や経験の他、情報収集・分析能力や調整力、コミュニケーション能力といったマネジメントスキルが求められます。

1.2 経営管理の目的は?

経営管理の目的は、組織の従業員を含む関係者が経営目標やビジョン・戦略を共有し、ベクトルを合わせるとともに、モチベーションを向上・維持させることにあります。従業員に対し、経営者が下した意思決定を共有し方向性を示さなければ従業員の行動はバラバラになってしまい、目的を達成することができません。まさに、経営者や管理者としての腕の見せ所です。凄腕の経営者や管理者は皆、経営管理の目的を理解してマネジメントに当たっています。

2. 経営管理で求められる能力は?

経営管理に求められる能力は主に管理・調整能力です。特に、「ヒト」「モノ」「カネ」の3つに関する管理・調整能力が重要になります。では、この3つの能力について具体的にどのようなものなのか確認していきます。

2.1 ヒトの管理

組織は人が集まって成り立つものです。そこで必要となるのが集まった人を管理する能力です。ヒトの管理は従業員のモチベーションや組織全体のパフォーマンスにも影響します。 一般的な企業で例えるなら、人事部門の行う業務が組織全体の人の管理に該当し、具体的には人事評価制度の運営、採用選考、社内規則を策定するといったような業務が人事業務の例です。その他、ミッションを遂行する部門のマネージャー(管理職)もモチベーションやタスク管理といった現場のヒトの管理における重要な役割を担うことになります。

2.2 モノの管理

モノの管理とは、商品・サービスや有形の資産、知財など無形の資産の物理的な管理や品質管理を指します。 一般企業で例えるなら、生産部門や開発部門、品質管理部門で行う業務がモノの管理に該当します。商品・サービスの品質を向上させるために業務改善を実践、顧客要望やクレームへの対応、マーケティングから新商品の開発までと多岐にわたります。既存商品から新商品まで、顧客の満足度・関心に関する重大な部分に直結するのがモノの管理の特徴です。

2.3 カネの管理

カネの管理は経営管理の中でも組織の財政状態・経営成績に関する部分の管理になり、売上・原価・経費や在庫、キャッシュフローの状況等から経営状態を把握する能力が求められます。 会計・税務、キャッシュフローの観点から「数字」を正確に捉えて、一定期間のパフォーマンスや達成度を把握し、改善活動に繋げることがカネの管理の役割ということになります。

3. 適切な経営管理をするには?

適切な経営管理を実現するためにはそのための要点を押さえることが重要になります。今回は、適切な経営管理において特に重要となるポイント2点に絞って解説していきます。

3.1 管理項目を可視化&KPIを定義する

適切な経営管理のためにはまず、組織のビジョンや戦略に沿った管理項目を可視化し、明確な評価指標(KPI)として定義することが重要です。 管理項目が可視化、KPIの定義ができていないと、関係者のベクトルが揃わず、目標達成度やパフォーマンスの計測が困難になってしまいます。明確かつ全体最適のKPIを設定することで、組織と個人の利害を一致させ、細かな管理をしなくとも自ら組織目標達成のために努力するようになることも期待されます。 KPIを設定する際は全体最適の視点で、必要最小限の項目数に抑えて無駄を省き、過度な管理にならないよう注意しましょう。あれもこれもとすべて完璧に管理しようとしてしまうのは失敗の原因になります。メリハリのついた経営管理を目指すべきです。

3.2 経営管理業務に特化したITツールを利用する

現代のビジネスシーンにおいてIT(DX)化は必須ですが、「経営管理」業務領域においては、外部環境や経営方針の影響で業務や指標が変化しやすい、人間系の判断が業務プロセスに多く介在する等の理由で、定型業務を前提に設計された従来型システムがフィットしないケースが多くあります。経理部・経営企画部・人事部・総務部や社長室などバックオフィス系の部門が担うことの多いいわゆる経営管理業務は、「情報収集」→「集計・加工」「報告」という3つのプロセスで構成されており、Excelなどのスプレッドシートを多用して業務プロセスが構築・運用されることも多く、ERPパッケージなど基幹業務全般を担うシステムのスコープ外となっているケースも少なくありません。 経営管理業務領域に特化した専用ツールを利用することでデータ収集や集計・分析、レポート作成といった面倒で手間のかかる作業の負担が大幅に軽減され、かつExcel運用時とユーザビリティが大きく変わらず、精度の高い経営管理が可能になります。

4. まとめ

経営管理業務においては、ヒト・モノ・カネに関する膨大な情報(ビッグデータ)を組み合わせて可視化&分析し、改善活動に繋げる能力が求められます。外部環境に起因する経営方針や事業戦略の変更などによりKPIを見直すことも多く、業務・システムともに柔軟性が特に求められる特殊な業務領域と言えます。 経営管理は企業・組織の成長を左右する重大な業務ですが、システム導入の優先度は低く、Excel等の手作業が多く介在するプロセスになりがちで、システム化されていてもその後の経営方針やKPIにフィットせず、レガシー化しているケースが散見されます。 プライマルでは現在、お客様のご要望に合わせて経営管理に係る業務の見直しを伴うコンサルティングサービスからIT企画・システム導入の支援まで幅広く手掛けています。経営管理についてのご相談はぜひプライマルにお任せください。