第23回【IFRS解説】収益認識(2)
第23回の【IFRS解説】シリーズとして、2010年6月24日にIASBとFASBが公表した公開草案「顧客との契約から生じる収益」(コメント受付終了:2011年6月頃に最終基準公表予定)のポイントを整理したいと思います。ここでは、①契約の識別、②履行義務の識別、③取引価格の決定、④取引価格の配分、⑤履行義務充足(収益認識)の5つのステップに基づいて収益を認識するモデルが提案されています。
なお、当EDでは、「リース契約」「保険契約」「金融商品に係る契約」のほか、「第16回 【IFRS解説】 収益認識(IAS第18号)」で取り上げた「バーター取引」が対象範囲から除かれておりますのでご注意下さい。また、本文中、意見にわたる部分は私見であることを予め申し添えます。
1. 契約の識別
最初のステップとして、顧客との契約(口頭・商慣行による黙示的なものも含む)を識別する必要があり、次のすべての要件を満たす場合のみ契約が存在するとされています。また、当事者が完全に未履行の契約を違約金なしで終了させることができる場合は、契約は(当基準上は)存在しないとしています。
(a)契約に経済的実質がある(将来キャッシュ・フローの変動が見込まれる)
(b)各契約当事者が契約を承認しており、それぞれの義務の充足を確約している
(c)移転される財又はサービスに関する各契約当事者の強制可能な権利を識別できる
(d)財又はサービスに関する支払条件及び支払方法を識別できる
このほか、ある契約の財又はサービスの対価が、他の契約の財又はサービスの対価に依存する場合は、複数の契約を単一の契約と見做して取り扱う必要があり、逆に契約における一部の財又はサービスの価格が、その契約の他の財又はサービスの価格と独立している場合には、それらを複数の契約と見做して処理しなければならないとしています。










































