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第19回【IFRS解説】中間財務報告(IAS第34号)

投稿者:澤村 喜久男2010年10月12日カテゴリ:IFRS解説 | 会計トピック | 勉強会

 第19回の【IFRS解説】シリーズは、「中間財務報告」(IAS第34号)です。ここでは、中間財務諸表に含まれるべき最小限の内容と、採用すべき認識・測定の原則を規定しています。

 なお、「中間」には半期だけでなく四半期も含まれており(1事業年度より短い期間)、特に今回、日本基準と比較する場合は、「四半期財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第12号)を対象としますので、ご承知おき下さい。また、特に基準全般を指したい場合を除き、意識して「IFRSs」表記は行っていないこと、ならびに本文中、意見にわたる部分は私見であることを予め申し添えます。

1. 中間財務報告書の内容

 IAS第34号では、中間財務報告書について、「財務諸表の表示」(IAS1)で定める「完全な1組の財務諸表」 又は IAS第34号で定める「中間財務報告書の最小限の構成要素」を含むもの(要約財務諸表) のいずれかを作成することとしています。

完全な1組の財務
諸表の構成要素
財政状態計算書/包括利益計算書/持分変動計算書/キャッシュ・フロー計算書/重要な会計方針の要約及びその他の説明情報からなる注記/遡及修正を行う場合は最も早い比較期間の期首現在の財政状態計算書
中間財務報告書の
最小限の構成要素
要約財政状態計算書/要約包括利益計算書/要約持分変動計算書/要約キャッシュ・フロー計算書/精選された説明的注記

 「要約」については、少なくとも直近の年次財務諸表に掲記された見出し・小計を含むこととしており、例えば財政状態計算書であれば流動・固定と小計を記載すればよいことになりますが、「記載しない場合に誤解を招くことになるものは記載しなければならない」ことから、実際には年次財務諸表に近い粒度で開示している会社が多いと認識しています。

 なお、要約持分変動計算書について、日本(株主資本等変動計算書)では四半期での開示は求められていませんが、通常は精算表作成の段階で基礎データを保持していますので、このことがIFRS適用時に実務に与える影響は少ないと考えております。

 

 また、IAS第34号では対象期間について以下のとおり定めており、包括利益計算書については、当中間期間と累計期間の開示が求められています。(例示は、X1年4月1日からX2年3月31日の事業年度の第2四半期に係る中間財務報告書とします。)

財政状態計算書  ・当中間期末 (X1年9月30日現在)
 ・直近の事業年度末 (X1年3月31日現在)
包括利益計算書  ・当中間期間 (X1年7月1日からX1年9月30日)
 ・累計期間 (X1年4月1日からX1年9月30日)
 ・直近事業年度の対応する中間期間 (X0年7月1日からX0年9月30日)
 ・直近事業年度の対応する累計期間 (X0年4月1日からX0年9月30日)
持分変動計算書  ・累計期間 (X1年4月1日からX1年9月30日)
 ・直近事業年度の対応する累計期間 (X0年4月1日からX0年9月30日)
キャッシュ・フロー
計算書
 ・累計期間 (X1年4月1日からX1年9月30日)
 ・直近事業年度の対応する累計期間 (X0年4月1日からX0年9月30日)

 キャッシュ・フロー計算書は、年初からの累計期間の開示が求められていますが、いわゆるMD&A(Management Discussion & Analysis)における記載等を考えた場合、中間期間(上記の場合7月1日から9月30日)のキャッシュ・フロー計算書も作成することが望ましいと考えております。

 

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